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恵比須・化け猫・河童伝説
佐賀のお城下
ナイトウォークツアー

(Vol.1~5)

 

■主催者及び当方の立場

佐賀市観光協会魅力発掘専門員

■実施時期

2010年~2012年 全94回開催 1630人と犬が4匹参加

■課題

「ここには何もない」と言われていて、地元ならではの観光資源が発掘されていなかった

■成果

地元の人が大切にしているものや、日常生活に対する丁寧なヒアリング地道な文献収集などを通してユニークなまち歩きツアーを創出。地域の人を主役にして、伝説・史実など歴史資産からまちなかのアイテムを繋ぎ合わせ、物語を作り、夜のまちあるきとして形に。経済効果2200万円ほか、参加者の47%がアフターツアーにお店で飲食をする仕組み、神社の建立、観光まちつくりの担い手など、多くのレガシーを作り出し、メディアの注目を集めました。

■課題解決のための手法

商店街と神社をつなぐ約1キロの道を、様々な伝説を聞きながら巡る夜のまち歩きツアー。ポイントは ●夜の見え方が昼間とは違うまちなかの恵比須像、神社が有していた河童の木像にまつわる真実、地域の歴史上の怪談伝説の化け猫などについて当事者らに詳しい聞き込みをして一遍のテーマにそった物語を生み出しました。 ●全5回シリーズにおいて毎回「ゲスト」をキャスティングし、侍姿の用心棒や、琵琶奏者、地元の役者などを起用。「恵比須」「化け猫」「河童」をシリーズの共通アイテムに置きながら、毎シリーズごとテーマを上乗せして実施 ●商店街の人と地域猫との関わりを詳しくヒアリングし、8匹の猫(8福猫団)にまつわる菓子や、ギャラリーなどを設け、商店街のお店のスタッフが所々でおもてなしをするなど、人情の心地よさを提供しました。

■ここがポイント1

驚きました。大手新聞が第一面に全面掲載でツアーをご紹介


なんにもないところから朝日新聞の西日本版のトップ全面掲載になったので、やってる私たちも驚きました。夕刊ではありましたが、一面にほぼ全面掲載(笑)。何を紹介してくれたかというと、このプランの「影の主人公」、全部で8匹の地域の猫ちゃんたちについてでした。もともと私がこの地域に関わるようになる前に、この地域では、この8匹の猫に名前をつけていて、店先に看板を出していたのです。それに私が興味をもって、この仕掛け人と懇意となり、次々に猫たちと商店街の人たちとの交流の様子や、猫の特徴、猫エピソードスポットなどを割出し、ツアーの中に盛り込んだんですね。おまけにツアーが開催されてない期間には、「アイドル猫総選挙」というイベントも実施し、看板を作り、新聞を作り、もう大盛り上がり。近所の小学校の子供たちが猫見たさに、登校前に寄り道して遅刻が相次ぎ、職員室で「猫スポットに寄るのは毎朝3分まで」とお達しが出たとも聞きました(笑)。テレビ、新聞、雑誌などなどでかなり紹介いただきましたよ。

■ここがポイント2

参加者の約半分がツアー後に来店した秘密の「集客術」、あります


5回シリーズの内、第3回「●●●」では、参加者のうち47.3%がその日のうちに、ツアー が紹介しているお店に寄っていた事実がわかりました。ツアーの翌日に、私が一軒一軒、ままちゃりでお店を回ってご挨拶がてらクーポンを回収したから、わかっています。昨今「割引クーポンつければいいだろう」という風潮がありますが、はっきり言ってそれだけではこんなに人は来ません。実は、私だけが知っているあることを意図的にやっていたのです。ご興味があれば、ぜひお伝えしたいと思います。ちなみに地道で愚直なことですよ。

■ここがポイント3

ツアーが評判になり、神官が新しく神社建立を決意!

「ツアーで紹介されて問合せが増えてきたので新しく神社を作りました」と権宮司のKさん。この河童像は、市内を自転車で回った時に「河童像あります。ご参観したい方は作務所へ」と小さい張り紙を見つけたのが最初でした。暗い作務所の隅に、なにか不満をためたような表情のどこからみても河童とは思えない像と初めて対面した私は、思わず心の中で、「こ、これは河童じゃねぇ~」と叫んでいました。それからです、この像の云われなどをKさんから聞いたり、民俗学の本を読みあさって、謎が解明されてきたのは。そしてそこには身の毛もよだるような恐ろしい・・・。同じく伝えられていた「化け猫」伝説とシンクロして、このまちあるきプランの2つの目玉ができたのです。

■ここがポイント4

ツアー中のトラブルがさらに次のシリーズの呼び水に!人気を高める継続術


事実は強いものですよね。このシリーズ1作目の最中に不思議なことが2つほど立て続けに起こりました。いずれも荒天、強風の影響によるものなのですが、実は、この時のトラブルを受けて、第二弾は、「前回のツアー中にトラブルが起こったので、用心棒が必要だ」として、新作「第二弾~葉隠侍の深情け~」が完成したのです。同様に第三弾「河童の伝言、遠い笛」、第四弾「430年目の武者供養」そして最後第五弾「水ぬるむ頃蘇る賢人たち」とプロデュースしていきました。このあたり、「一度作ったものは、「事実」をベースにしてさらに魅力を増やす」方法は、編集長時代に雑誌の連載企画などから応用した展開術です。一度生み出したものをどうやって育てて行くか、などをぜひお伝えしたいと思います。まさに「ブランド作り」の生きた例として、何に着目すれば価値が高めて行けるかをお伝えしたいと思います。